①独眼竜政宗、野望再び!

血が騒ぐ。
空を覆い尽くす雷雲が、再び動乱期の到来を匂わせる。
独眼がしっかりと天を見つめる。
その男とは、奥州の『独眼竜』こと『伊達政宗』である。
「男であれば、この世に生をうけたからには一度は天下を目指す」
戦国時代に遅れて生まれて来た、最後の戦国武将『独眼竜政宗』。
秀吉によって阻まれた天下取りの夢が、今蘇ろうとしている。
そして、そこに一人の男がやって来た。

②政宗の両腕、伊達の獅子「伊達成実」と軍師「片倉影綱」

「おう、影綱か・・」
影綱とは、伊達の名参謀こと片倉小十郎影綱である。
「太閤殿下が亡くなられたそうですな」
「おう、これで一つ邪魔者がいなくなったわ。ついでにもう一つなくなればよいものを」
<まあ、どのみち、このわしが亡くしてやるがな>
「殿、誠にやるのでござるか?」
「当たり前じゃ。そのために今の今まで我慢してきたのじゃ。わしのこの心をその方が一番存じておろう」
「分かり申した。やると決めたからには、殿には今一度腹を据えて頂だかねばなりませぬぞ・・」
「分かっておる」
その時丁度、伊達成実も入って来た。
「殿、いよいよですな。早速南部領に攻め込みましょうぞ!」
「慌てるな、成実」
成実は気が短い。
歴戦のつわものであり伊達家の獅子と称される。
また智の影綱に対して、武の成実と呼ばれていた。
この三人は主従関係と呼ぶよりは友と呼ぶ方が相応しい。
「影綱、早急に軍議を執り行なうゆえ、早速手配せよ」
成実は、自分を窘めた政宗の手を見て笑う。
手の震えが止まらない程に高揚する政宗であった。

③独眼竜「伊達政宗」像と隻眼 

伊達政宗は、幼少期に現在の天然痘によりで片目の視力を失った。
自身の片目が醜いとトラウマを持つ政宗。
その片目をくり貫いたのが後の名参謀「片倉景綱」であったと伝えられる。
後に独眼竜と称された「伊達政宗」であるが、やはり晩年期には、少しは隻眼を気にしていたという。
政宗は、自分の死後、肖像画などは、両目を入れてほしいとの言葉を残した。
その証拠として岩出山城跡の政宗などは、隻眼ではない。

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第2章・奥州の独眼龍 目次へ

岩出山城跡の伊達政宗像

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