①島津義弘の真意を測りかねる関ヶ原両陣営。

三成が歓声を上げる。
「左近!島津が来たぞ・・」
三成は、島津が既に味方になったものと思い込んでいる。
「いや、おかしい!? なぜあのような所に」
左近は気付いている。
敵ではないが、味方とも限らないと。
「左近、わしは島津の所へ行って参る」
「お待ちくだされ殿、あぶのうござる」
「なぜじゃ?」
三成は、事務的頭脳は天下一品であるが、人の心を読むと言う点にかけては鈍感すぎるほど鈍感である。
「味方であったら、あのような中途半端なところに陣を張ると?」
「そう言われてみれば」
三成は、ようやく気付いたようである。
「殿、今暫く様子をみた方がよろしいのでは?」
「いずれにしても、輝元殿の毛利本隊が未だ来てない事もあるゆえ」
「そうするしかないか」
こうして島津が陣を張った事により、暫くの間、東西の睨み合いが続いた。
死中に陣取る義弘は心の中で叫んだ。
<忠恒、はよう九州をおさえよ>


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