①片倉影綱の狙いは、大雨を利用した水攻めであった。

 

雨がようやく収まり、晴れ間も覗いている。
影綱が戻り、早速軍議が行われる。
「影綱、抜かりはないだろうな」
「黒脛巾のお墨付きでござりまする」

「それでは心配ないな!」

作戦はこうである。
まず、南部利直率いる独連軍が、東南方面攻略を優先と見せかけ兵を引く。
それを見守ってから、成実が騎砲隊を率いて、結城軍に攻め掛かる。
その間に政宗が、主に歩兵を率いて白河川を渡り川向こうに待機する。
騎砲隊がわざと引くと強気の結城秀康は、必ず撃って出る筈である。
そしたら、全軍白河川向こうまで敗走にみせかけ引き上げる。
ここまで影綱が説明すると政宗が後を継いだ。
「その後は、川が結城軍の相手をしてくれるそうじゃ!」
冗談混じりの政宗の顔が、周囲を明るくする。
「よいか!この作戦は引き際、攻め際が作戦の鍵となる。遅くも駄目、早くも駄目という事を心得よ」
独連軍の士気の高さを窺わせる光景の中、作戦が決定された。


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第8章・関東争奪戦 目次へ


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