徳川軍本隊が姿を現し、政宗が気を引き締め直す。
「兵はどれほど召集出来た?」
影綱が答える。
「三万五千程かと」
<かなり、脱落者が出たな>
「よし、ここ第二線が正念場じゃ。岩城方面の後詰めの兵を呼び寄せよ」
政宗はとりあえず、兵の補充を行う事にした。
大敗を喫した独連の不幸中の幸いは、騎砲隊が無傷であった事である。
よくよく考えてみると、騎砲隊の出番がなかったのである。
<騎砲隊を上手く使う事が出来れば、絶対に負ける訳がない>
政宗は敗戦にも関わらず、体全体に闘志が湧いてくる感じを覚えた。


1件のコメント

第8章・⑰利胤と利直の義侠 | 軍律違反を犯した「相馬利胤」の行動に理解を示す政宗の温情 · 2022年2月21日 10:58 AM

[…] 「第8章・18・不屈の精神」を読む […]

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