①宣戦布告!!

伊達勢は八千、対する南部勢は四千。
伊達勢には他に忠親率いる和賀勢八百がいる。
対陣すること三日。
この間、成実は倍する兵力をもって威圧し、南部方に降伏の使者を送った。
「伊達なんぞに降伏出来るか。ばかばかしい」
成実も信直が降伏するとは思っていない。
いわば戦線布告である。
<それでは,少々痛めつけるか>
成実はこの兵力差だと力攻めしかないと判断した。

②「伊達成実」率いる騎馬鉄砲隊こと、騎砲隊の活躍。

「騎砲隊を前へ出せ」
騎砲隊とは伊達が誇る至宝、騎馬鉄砲隊である。
「かかれい」
騎砲隊が突撃した。
突然隊列が一番隊から八番隊に八つに分かれる。
一番隊が鉄砲を放つ。
それと同時に後方の八番隊の後ろに回り、二番隊が最前列に出てくる。
これを繰り返し、敵の前線を一気に混乱させる。
その隙に乗じて、槍隊が敵陣へ一気に雪崩れ込んだ。
「定綱殿、本陣をお任せ致す」
定綱とは、仙道の毒蜘蛛と呼ばれた大内定綱である。
以前は何度か政宗に牙をむいたが、政宗の器量に惚れ込み、今では伊達軍の中核を担っている。
「岩崎城に狼煙をあげい」
この狼煙は、岩崎城を占拠した和賀勢にあげた総攻撃の合図である。
成実が吼える。
「これより総攻撃に入る。残るはわしに続け」
ただでさえ混乱を来している南部勢に成実率いる本隊が側面を付く。
それにより、南部勢が敗走に入った。
伊達軍の圧勝である。


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第2章・奥州の独眼龍 目次へ


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