出羽の曉勇「最上義光」を手玉に取る伊達主従。

政宗の高笑いが響き渡る。
「影綱よ、いつもわしの事を悪者扱いしておるが、そちもなかなかに人が悪いのお」
先日の最上義光との交渉での、副将と服将の事を言っている。
「はあ、いつも食わされてばかり。たまには食わさねばと思いまして」
「それも、そうじゃの」
暫く笑いが続いたが、政宗が真顔に戻る。
「叔父上じゃが、あれに今以上の領地を与える気はない」
「叔父上が動く前に、我らが先に出羽を制圧するぞ」
政宗は、義光を警戒している。
「どうせ副将の立場を利用して、私腹を肥やすつもりであろう」
<服将のくせに>
影綱が答える。
「はあ、義光殿には上杉への抑えでもして頂きまするか?」
「うむ、しかしその内、必ずしゃしゃり出てくるだろうな!」
政宗は、最上領に近いところから出羽攻略を急いだ。
横手三万石の小野寺義道、仁賀保五千石の仁賀保挙誠、角館四万石の戸沢政盛を怒涛の勢いで制圧した。
あっという間に制圧を完了した政宗に、義光が怒った。
「政宗め、はなっからそのつもりだったか」


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